増刊号特集 泌尿器科手術における合併症管理のすべて
Ⅰ.術前ハイリスク症例の管理
血液疾患—止血機能障害
山下 裕一
1
,
白日 高歩
1
Yuichi Yamashita
1
1福岡大学医学部第2外科
pp.34-36
発行日 2001年3月30日
Published Date 2001/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413903180
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1 はじめに
観血的治療を行う患者に対しては,術中・術後の出血という危険を考慮して術前の検査と十分な準備を行う必要がある。止血機能障害を有する患者は,血小板,凝固因子,線溶系因子または血管系に何らかの原因で異常を認める。十分な準備を怠ると,出血傾向として術中・術後に重大な問題を起こしてくる。したがって,顕性または不顕性の出血傾向を有する患者を術前に見落としなくスクリーニングし,術前にその状態を改善させ,術中・術後に相応の対処ができるように準備し,手術に臨まなければならない。
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