増刊号特集 泌尿器科画像診断
Ⅲ.疾患別画像診断
4.先天異常
(1)腎臓
単純性腎嚢胞
野田 治久
1
,
東原 英二
1
Haruhisa Noda
1
1杏林大学医学部泌尿器科
pp.200-201
発行日 1999年3月30日
Published Date 1999/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902587
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1 はじめに
単純性腎嚢胞はUSやCTの普及により日常よく経験する疾患である。本症は全年齢層でみられ,加齢により発生頻度が増加する(表)。嚢胞は1個〜数個孤立して存在し,その大きさは様々で,片側性にも両側性にも生じ得る。
通常は無症状で,診断が確定すれば経過観察するが,圧迫症状や尿路閉塞,高血圧といった症状を呈することもあり,USガイド下の嚢胞穿刺術および硬化剤注入療法や,腹腔鏡下胞開窓術を行うこともある。嚢胞を呈するほかの疾患や悪性腫瘍との鑑別が重要である。
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