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特集 泌尿器科領域における分子生物学の臨床応用:治療編
男性不妊症の遺伝子治療—精巣への遺伝子導入の試み
Gene Therapy for Male Infertility:Trial of Gene Transfer into the Testis
西村 憲二
1
,
北村 雅哉
1
,
山中 幹基
1
,
辻村 晃
1
,
松宮 清美
1
,
奥山 明彦
1
Kenji Nishimura
1
1大阪大学医学部泌尿器科
キーワード:
精巣
,
遺伝子導入
,
遺伝子治療
Keyword:
精巣
,
遺伝子導入
,
遺伝子治療
pp.491-499
発行日 1998年6月20日
Published Date 1998/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902358
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男性不妊症の治療における分子生物学の臨床応用について,精巣への遺伝子導入を中心に,最近の知見も交えて解説した。近年行われている体細胞に対する遺伝子治療と異なり,生殖系への遺伝子治療は倫理的な面より禁止されているのが現状で,基礎的なレベルでの研究にとどまっている。精巣への遺伝子導入は様々なウイルスベクターや手法が用いられているが,筆者らの行ったHVJ—リボソーム法による遺伝子導入の結果を加え,報告した。また,最近報告された精原細胞移植やクローン羊の誕生などを論ずるとともに,現在の生殖医学の進歩にも触れ,今後の生殖系細胞への遺伝子治療の位置付けを行った。
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