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特集 泌尿器科領域における分子生物学の臨床応用:治療編
膀胱癌の遺伝子治療
Gene Therapy for Bladder Tumor
鈴木 聡
1
,
木村 剛
2
,
島田 隆
1
Satoru Suzuki
1
1日本医科大学第2生化
2日本医科大学泌尿器科
キーワード:
膀胱癌
,
遺伝子治療
,
自殺遺伝子
Keyword:
膀胱癌
,
遺伝子治療
,
自殺遺伝子
pp.461-464
発行日 1998年6月20日
Published Date 1998/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902354
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癌に対する遺伝子治療の基礎・臨床研究が進められている。筆者らはラットBBN誘発膀胱癌モデルを用い,アデノウイルスベクターを用いた遺伝子治療実験を行った。ベクターを膀胱内注入すると,腫瘍組織へのpreferentialな遺伝子導入が認められた。さらに,代表的な自殺遺伝子であるHSV-tkとganciclovir(GCV)を用いた遺伝子治療実験では,著明な抗腫瘍効果が認められた。この治療法は膀胱癌の特徴を生かした治療法であり,臨床に非常に近い腫瘍モデルである。in vivo遺伝子導入によって治療効果が認められた意義は,膀胱癌の遺伝子治療を考える上で非常に重要であると考える。
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