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特集 泌尿器科領域における分子生物学の臨床応用:治療編
前立腺癌の遺伝子治療
Gene Therapy for Prostate Cancer
吉村 一良
1
,
村井 勝
2
Ichiro Yoshimura
1
1荻窪病院泌尿器科
2慶応義塾大学医学部泌尿器科
キーワード:
遺伝子治療
,
前立腺癌
,
組織特異的プロモーター
Keyword:
遺伝子治療
,
前立腺癌
,
組織特異的プロモーター
pp.465-472
発行日 1998年6月20日
Published Date 1998/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902355
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近年研究が盛んになっている遺伝子治療の前立腺癌における応用について概説する。いまだ有効な治療法が確立されていないホルモン非依存性癌に対する治療法として,遺伝子治療が注目されている。前立腺癌の遺伝子治療には大きく分けてCorrective gene therapy,Immuno-gene therapy,Suicidegene therapyがあるが,それぞれの場合により適切な標的細胞,ベクター,導入する遺伝子が異なる。corrective gene therapyではp53遺伝子などが有望視されている。lmmuno-gene therapyではGM-GSF遺伝子が有力である。Suicide gene therapyではHSV-TKを用いた研究が目立つ。特に自殺遺伝子治療において,前立腺特異的なプロモーターの応用が進められつつあり,注目される。
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