Japanese
English
綜説
泌尿器科癌に対する遺伝子治療
Human gene therapy for urologic cancers
後藤 章暢
1
Akinobu Gotoh
1
1兵庫医科大学先端医学研究所細胞遺伝子治療部門
1Institute for Advanced Medical Sciences,colollege of Medicine
キーワード:
遺伝子治療
,
泌尿器癌
Keyword:
遺伝子治療
,
泌尿器癌
pp.265-271
発行日 2006年4月20日
Published Date 2006/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100146
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要旨 遺伝子治療臨床研究は21世紀を迎え,難治性疾患の夢の治療法という見方から,より現実的な治療技術の一つとして発展しつつある。すなわち,従来の治療法で効果のなかった疾患に対し,根治はできないまでも,ある程度の治療効果を上げたり,従来の治療法と同等の治療効果をより少ない副作用で実現したりすることは十分可能であると考えられる。泌尿器科癌における遺伝子治療臨床研究は欧米を中心に行われており,米国では泌尿器科癌に対し,現在90以上の遺伝子治療臨床研究プロトコールが進行しているが,本邦では3つの遺伝子治療臨床研究にすぎない。本綜説では遺伝子治療法の概念と方法について解説し,同時に泌尿器科癌,特に腎癌,前立腺癌については現在本邦で進行中の遺伝子治療臨床研究を概説し,膀胱癌では海外の代表例を紹介した。また,泌尿器科癌遺伝子治療の現状と今後の展望についても解説した。
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