米国泌尿器科事情・8
米国のレジデントの生活
篠原 克人
1
1カリフォルニア大学医学部泌尿器科
pp.360-361
発行日 1998年4月20日
Published Date 1998/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902332
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今回はUCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)の典型的なレジデントの生活を紹介しようと思います。UCSFは計6年のレジデント制で,毎年3人のレジデントを採用しています。初めの2年間は一般外科のローテーションですが,その間に数か月の泌尿器科ローテーションがあります。最初の1年目はインターンですから,日中は病棟の患者の指示書きや入院患者の病歴取り,退院時サマリーなどに追われてしまい,あまり手術室に入る機会がありません。また,チーフレジデントは毎朝6時に入院患者の回診をして回ります。このときにはすでにバイタルサイン,水分の出入りや最近の検査結果を知っていなければなりませんから,インターンの朝はもっと早くから始まります。それでも泌尿器科のインターンは比較的楽なほうで,平日の病棟のコールは24時間とらなければなりませんが,金曜の午後5時から月曜の朝までは自由時間となります。外傷のチームや胸部血管外科のローテーションなどではもっと忙しい毎日を過ごすことになります。そのようなローテーションでは2日に1度は当直,そうでなくても夜遅くまで仕事に追われ,さらに急患の処置に巻き込まれることもしょっちゅうあります。外科2年目のローテーションもこれと似たり寄ったりの生活です。
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