米国泌尿器科事情・9
米国における泌尿器科専門医制
篠原 克人
1
1カリフォルニア大学医学部泌尿器科
pp.532-533
発行日 1998年6月20日
Published Date 1998/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902366
- 有料閲覧
- 文献概要
チーフレジデントの年が始まると,各レジデントは就職活動を始めます。この時点で彼らの就職先には大きく分けていくつかのチョイスがあります。その1つは開業医として実社会に出ていくものです。開業は一般に単独で開業するもの,同じ専門の医師がグループとなって同じところで開業するもの,他科の医師も一緒のグループとなって開業するもの,そしてカイザーのように保険会社が病院もクリニックも所有し,そこの被雇用者として働くものなどのいくつかの形態があります。最近の動向として,都市部(特にカリフォルニアなど)ではマネージドケアの進出で保険会社の診療費引き締めが強く,単独で開業という形態は非常に少なくなってきています。カイザーのような形態での開業は収入には限りがありますが,(1)最低限の収入が保証されている,(2)患者はマーケティングをしなくても自動的にやってくる,(3)診療時間が決まっているため遅くまで働かなくてよい,など楽に開業ができるため,最近のレジデントの間では人気があります。実際にここ数年,UCSFのレジデントの半数はカイザーに就職しています。
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.