米国泌尿器科事情・6
米国での医師免許取得への道(2)
篠原 克人
1
1カリフォルニア大学医学部泌尿器科
pp.168-169
発行日 1998年2月20日
Published Date 1998/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902245
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前回,米国での医師免許証の取得に際してはECFMGの証書とトレーニングが必要であると書きましたが,これだけではまだ免許はもらえません。このあと現在ではUSMLEのパート3が,私の頃はFLEXのパート1,パート2に合格し,さらにその後パート3である面接試験を経てようやく免許が発行されたという次第でした。現在では外国の医学校卒業生でも米国の医学生と同じ試験が受けられるのですが,当時はFMGEMS,FLEX,面接試験など余計な試験を受けさせられ,不公平な扱いを受けているような気がしました。
さて,FLEXは基礎医学と臨床医学,そして自分がこういう場面でこういう患者が来たときどうするかというのを解答するsituation testの3部門からなっていました。基礎医学といってもFMGEMSで出題されるような真の基礎医学の知識をテストするのではなく,臨床に応用される基礎知識が問われるので,それなりの常識があれば正解できるようなものでした。現在のUSMLEにおいて,医学部学生の間ではrule of twoというたとえがあります。USMLEのレベル1には2週間の準備が,レベル2には2日の準備が,レベル3には2本の鉛筆が必要であるということなのだそうです。
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