増刊号特集 術者からみた局所解剖
序 泌尿器科手術に必要な局所解剖
解剖学からみた泌尿器科構造物(示説)
佐藤 達夫
1
Tatsuo Sato
1
1東京医科歯科大学医学部第2解剖学
pp.6-16
発行日 1997年4月30日
Published Date 1997/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902024
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このたび,村井勝教授のもとに"術者からみた局所解剖"という増刊号が企画されたことを心から慶びたい。近年,機能温存手術がどの領域においても盛んになるにつれ,必要な局所解剖の量的増加はもとより質的深化が要請されてきている。筆者は,その萌芽期ともいえる1988年から1992年にかけて,同じテーマで37回にわたって本誌に連載を試みた。幸い,おおむね好感をもって迎えられたと聞いている。
もちろん,当時行われていた手術,またこれから開発すべき機能温存手術の基盤となる解剖を意識して連載を続けたつもりである。執筆の視座は手術書で常套的に扱われてきたもろもろの解剖事項を,本格派の文献にあたり再吟味して再構築を試みることと,可能なかぎり教室の解剖所見のカラー写真を供覧し理解を容易化することにあった。このような狙いが臨床家の目には新鮮に映ったのかもしれない。
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