Coffee Break
アッ!俺の写真だ
三木 誠
pp.258
発行日 1996年3月30日
Published Date 1996/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901779
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先日送られて来た1996年度AUA Instructional and Postgraduate Coursesのセミナープログラムを見ていたとき,見たことのある内視鏡写真を目にし,思わず「アッ,俺の写真だ」と叫んでしまった。さらにページをめくっていくうちに,Laser Prostatectomy, Laparoscopyなど3ケ所で,自分が撮った膀胱鏡写真が掲載されているのを発見した。これらの写真は1984年に,それまで撮りためていた膀胱鏡写真の中から抜粋し丸善から出版し,主に米国で販売したSlide Atlas of Cystourethroscopyから引用されたものである。
1975年頃から内視鏡に興味を持ち,まず広視野で明るい膀胱鏡を作り,明瞭な写真を撮れるようにしたいと考え,オリンパス光学の協力を得て種々の改良を加え,ほぼ満足できる写真が撮れるようになった。その後積極的に多くの臨床例の膀胱鏡写真を撮り,書物やスライド集を作成してきた。これらに発表した写真やスライドが,他の書物に引用されたり,学会で利用されているのに出会うと,旧知にあったようで嬉しくかつなつかしく思う。写真家が自分の撮った写真を忘れないのと同様,自分が撮った膀胱鏡写真は忘れないものである。そしてその原版をみると,撮影時の患者さんのことも思い出されてくるから不思議である。
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