Coffee Break
TUR雑感
岡本 重禮
pp.152
発行日 1996年3月30日
Published Date 1996/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901747
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長い間前立腺肥大症のTURをやってきてつくづく思う。肥大症は良性疾患,悪性腫瘍ではない。かつて市川篤二先生は前立腺肥大症を"健康な老人の病気"と言われたと聞く。実に的確な表現だと思う。つまり肥大症は早期診断の必要もなく,早期に治療することも無用である。例外を除いて,年齢も症状も十分という時期まで待って,治療を開始しても決しておそくはないというのが一般論であろう。
老人の良性疾患であるから,治療の目的はQOLの向上だけで十分である。治療の効果判定は,シンプトーム・スコアによるのが適切である。
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