小さな工夫
TUR灌流装置における気泡抜きの工夫
藤岡 知昭
1
,
岡本 重禮
1
,
永田 幹男
1
1聖路加国際病院泌尿器科
pp.1111
発行日 1980年11月20日
Published Date 1980/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203057
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TURにおいて,手術時間を短縮することは合併症を予防する意味合いにおいて重要であり,いかなる場合においても短時間のうちに手術操作を終了するように試みなければならない。手術時間を短縮するためには一にも二にも切除操作に熟達することであるが,さらに1)常に視野を確保する,2)オリエンテーションを誤らない,3)出血にこだわらず凝固は一定の切除が終了してからまとめて行なう,4)灌流液を節約し,排除回数をできるだけ少なくする,などがそのコツであるといわれている。日常のTURにおいて灌流液とともに流入する気泡により術者の視野が妨害されることは珍しくなく,このことは単に術者が不快であるばかりでなく,特に経験の浅い者が術者である場合,そのことによる時間の損失は無視できない問題である。
今回著者らは灌流液用IrrigatorよりExtension stopcockの間において,灌流液とともに流入する気泡を抜去するための管を考案使用し,良好な結果を得ているので紹介する。
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