小さな工夫
包茎手術におけるリドカインテープの使用
森田 辰男
1
,
徳江 章彦
1
1自治医科大学泌尿器科学教室
pp.975
発行日 1995年11月20日
Published Date 1995/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901638
- 有料閲覧
- 文献概要
包茎手術,特に環状切除術は,外来手術として局所麻酔下で行われる場合が多いと思われる。しかし,局所麻酔のための注射針刺入時には,疼痛,不快感や不安を伴うことが多く,決して至適麻酔optimal anaes-thesiaとは言い難い。われわれは,局所麻酔のための注射針刺入時の疼痛緩和対策として貼付式局所麻酔剤であるリドカインテープを環状切除時に使用しているので紹介する。使用するリドカインテープ(ペンレスTM,日本レダリー)は,主に静脈留置針穿刺時の疼痛緩和のために使用されており,その局所麻酔の効果はすでに明らかにされている1)。本法を簡単に紹介する。はじめに,リドカインテープの接着性を良好にするために,注射針刺入予定部位の剃毛を行い,さらに,アルコール綿で皮脂を除去する。図に示すようにリドカインテープを陰茎根部の背側に貼付する。症例によっては,冠状溝の全周にもリドカインテープを貼付する。貼付30分後にテープを剥がし,消毒後,26ゲージ注射針を用いて陰茎根部背側に浸潤麻酔を行い,環状切除を行う2)。
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.