手術手技 基本的な手術・18
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高崎 登
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1大阪医科大学泌尿器科
pp.830
発行日 1995年10月20日
Published Date 1995/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901607
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精巣腫瘍の根治的療法は過去においては高位精巣摘除術と広範囲の後腹膜リンパ節郭清術(郭清術)であった。郭清術は特に,stage Ⅰ(non semi-noma)においては転移の予防を兼ねた正確なstagingの手段でもあり,後腹膜リンパ節転移に対する唯一の効果的治療手段であった。しかし,cisplatinを軸とした化学療法が導入されるようになった1980年前後を境にして,精巣腫瘍の治療方針は変化し,手術療法としての郭清術の役割も一変した。すなわち,郭清術の目的は現在では小松論文にも述べておられているように clinicalstage Ⅰに対する正確なstagingまたは化学療法後の残存腫瘍を切除することであり進行癌の集学的治療治療の一環である。しかし,前者のstagingのための郭清術はCTスキャン,超音波診断法およびMRIなど診断法の進歩により後腹膜リンパ節転位の診断が比較的正確となったこと,万が一見落とされても化学療法でカバーできるということから,根本的に考えなおされ施行しない傾向にある。
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