画像診断
術前画像で診断した腎オンコサイトーマ
古屋 徹
1,3
,
森田 高
1
,
千葉 琢哉
1
,
金子 昌司
1
,
石井 泰憲
1
,
寺畑 信太郎
2
1社会保険埼玉中央病院泌尿器科
2防衛医科大学校病院検査部
3三井記念病院泌尿器科
pp.793-795
発行日 1995年9月20日
Published Date 1995/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901600
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患者:52歳,女性。
主訴:左側腹部腫瘤
既往歴,家族歴:特記すべきことなし。
現病歴:1994年5月の健診で腹部触診により小児頭大の表面平滑な左側腹部の腫瘤を指摘された。腫瘤を触れる以外は,圧痛なく無症状であった。腹部CTで左腎のオンコサイトーマと診断され同年7月11日,当科に入院となった。
入院時現症 理学所見,血液一般,血液生化学,尿検査に特記すべき異常は認められなかった。MRI,血管造影でも腎オンコサイトーマと診断された。
手術所見 1994年7月18日,左腎オンコサイトーマの診断のもとに経腹的アプローチによる左腎摘除術を施行した。摘出した重量は,535g,直径105×95×90mmの淡褐色の充実性で出血や壊死巣は認められなかった。病理診断では,好酸性顆粒状の胞体を有する腫瘍細胞で,分裂像はほとんどみられない腎オンコサイトーマと診断された。
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