特集 新生児黄疸.母と子のケア
新生児黄疸ケア;熊本労災病院
嶋田 浩美
1
,
西田 祥子
1
,
岩政 仁
1
,
児浦 ミキ
1
1熊本労災病院産婦人科
pp.212-215
発行日 2002年3月25日
Published Date 2002/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902835
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はじめに
新生児黄疸は程度の差はあってもすべての新生児に認められるものであり,そのほとんどが胎内から胎外環境への適応過程における生理的現象と捉えることができる。しかし,血液型不適合妊娠や脱水などの病的な原因による高ビリルビン血症もかなりの頻度でみられ,適切な治療が行なわれない場合は,児に知的障害をもたらす核黄疸を引き起こすこともある。新生児黄疸に対しては,早期発見・早期治療がきわめて重要と考える。
私たちは平成13年の熊本県母性衛生学会において,高ビリルビン血症予防に関する検討を報告した。報告内容は,母児同室による母乳育児の励行を開始したことで光線療法を受ける児の増加が懸念されたために,平成10年の新生児黄疸の現況とその原因を探るというものだった。結果は,ケアの内容を改善することで新生児黄疸発症率を低下させることが可能であり,その報告を行なった。
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