Coffee Break
放射線診断医のたわごと
藤岡 睦久
pp.77
発行日 1994年3月30日
Published Date 1994/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901158
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10年間の米国生活を終えて帰国してから13年になる。小児の放射線診断を専門にしている関係上,随分といろいろなところで講演したり,総説のようなものを頼まれていろいろな雑誌に書いたりしてきたものである。
この13年間一貫して言い続けてきたのは,「画像診断は放射線科医にまかせて下さい」と言うことである。画像診断を主治医が自分で行っているのが世界的には異常な状態であるということは意外と知られていない。確かにレントゲンが発見されてから造影剤を用いて逆行性の腎盂造影(RP)を始めたのは泌尿器科医であるし,静脈性造影剤を開発したのも泌尿器科医である。それが欧米ではいつの間にか泌尿器科医から放射線科医へとその任務分担が変わってきてしまっている。uroradiologyと呼ばれる分野の教科書を開いて見ていただければ良くわかると思う。その著者は全てradiologistのはずである。なぜこうなってしまったのであろうか。
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