画像診断
後腹膜に血腫を形成した褐色細胞腫
野口 純男
1
,
穂坂 正彦
1
,
竹林 茂生
2
1横浜市立大学泌尿器科
2横浜市立港湾病院放射線科
キーワード:
血腫
,
褐色細胞腫
Keyword:
血腫
,
褐色細胞腫
pp.257-258
発行日 1994年3月20日
Published Date 1994/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901142
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患者 48歳男性。
主訴 右上腹部痛,冷汗,動悸。
現病歴 1989年頃より時々発作的に動悸,冷汗,頭痛があった。1991年5月14日,突然,右上腹部痛出現した。入院時顔面蒼白,四肢冷感あり,右上腹部に著明な圧痛があり,腸音は低下していた。血圧は300/114mmHg,脈拍数は124/分と亢進していた。
緊急血液検査にてHCT.36%と出血を疑い各種面像診断が施行された。
検査所見 BUN 18mg/ml,クレアチニン1.9mg/ml,乳酸脱水素酵素811mμ/mlであり,後日報告された血中アドレナリン値63.7ng/m1(正常値は0.12以下),ノルアドレナリン値29.0ng/ml(正常値は0.05以下)であり,褐色細胞腫と考えられた。高血圧クリーゼのためPhentramine 5mgを経静脈的に投与したところ最高血圧は80mmHgまで下降した。
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