画像診断
腎門部に近接して発生した良性神経鞘腫の1例
加藤 幹雄
1
,
岩堀 泰司
1
,
渡辺 徹
1
,
岡田 耕市
1
1埼玉医科大学泌尿器科
キーワード:
MRI
,
良性神経鞘腫
,
後腹膜腔
Keyword:
MRI
,
良性神経鞘腫
,
後腹膜腔
pp.165-167
発行日 1994年2月20日
Published Date 1994/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901123
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患者 74歳,女性。
主訴 右腎門部腫瘤。
既往歴 47歳時,子宮筋腫にて子宮摘除術
現病歴 1992年8月,肛門部不快感で他院を受診し,腹部超音波検査にて右腎腫瘍を指摘され当科を紹介された。同年9月14日当科入院となった。
現症・検査 理学的所見,血液一般,血液生化学,尿検査に特記すべき異常は認められなかった。IVPでは右腎盂に陰影欠損像は認められなかった。
手術所見 1992年9月29日,右腎癌または右腎門部周囲腫瘍の診断にて,経腰的アプローチによる右根治的腎摘除術を施行した。摘除重量は205gで,肉眼的所見では腎実質ならびに腎盂からは明瞭に境界された4.5×4cmの黄灰色の腫瘍が認められた。腫瘍内には出血壊死,嚢胞状変化などは認められなかった。病理診断では,Antoni-A型組織と同B型組織の混在する良性神経鞘腫であった。
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