増刊号特集 泌尿器科治療薬マニュアル—私の処方箋
疾患別薬剤投与プロトコール
その他
術前,術中,術後輸液の実際
和佐 勝史
1
,
岡田 正
1
1大阪大学医学部小児外科
pp.234-237
発行日 1993年3月30日
Published Date 1993/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900926
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腎臓は水電解質代謝,酸塩基平衡を調節する重要な臓器でありその機能が低下した病態における輸液管理は非常に重要である。腎機能障害を有する患者の輸液管理の方法は腎障害の原因,病態(乏尿性,非乏尿性)によりさまざまであるが輸液療法の基本的な方針は
1)細胞外液異常の是正
2)代謝産物の排泄促進
3)栄養状態の改善
4)腎機能の保持
である。術前より輸液管理を必要とする例は一般的には少なく,臨床的に最も重要なのは術後の急性腎不全に対する輸液栄養管理であるが,本稿ではまず腎機能障害症例における術前,術中の輸液管理を述べ,次に術後急性腎不全症例と慢性腎不全症例の術後輸液栄養管理に関して述べる。
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