Japanese
English
臨床研究
糖尿病患者の術前,術中,術後管理
Pre-, para-and post-operative management for diabetic patients
石塚 玲器
1
,
小野寺 功
1
,
佐藤 知義
1
,
吉川 泰生
2
,
川崎 和雄
2
,
前川 隆
2
Reiki ISHIZUKA
1
1国立療養所西札幌病院外科
2北海道大学医学部第1外科
pp.1193-1199
発行日 1976年9月20日
Published Date 1976/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206586
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はじめに
糖尿病(以下DMと略す)患者に対する手術管理は,従来緊急手術,予定手術とも,DMの調整は内科,手術は外科という考え方がいまだに少なくない.しかし,一般手術管理が,術前,術後を通じて外科医の責任においてなされる様になり,大きな進歩をみるに至つた現在,DMに対しても同様で,その十分な代謝管理能力なくしては当然手術成績の向上は望めない.内科より外科,そして外科より内科へと移行期の境界領域の管理,および麻酔,手術,術後と多くのリスクをのりきるためには,外科医自身が直面する大きな責任がある.特にリスクの大きい重症DMの緊急手術成績向上のためには,日頃から多くのDM予定手術例についての管理が基礎となる.著者は,DM管理を行なう外科医の立場から,術前,術中,術後を通じて臨床上の焦点となるインスリン,輸液を中心に述べてみたい.
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