増刊号特集 泌尿器科治療薬マニュアル—私の処方箋
疾患別薬剤投与プロトコール
排尿障害
中枢神経障害による排尿障害
宇髙 不可思
1
,
西中 和人
1
,
若月 晶
2
1住友病院神経内科
2公立学校共済組合近畿中央病院泌尿器科
pp.162-163
発行日 1993年3月30日
Published Date 1993/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900889
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尿失禁の病態別薬物治療
1.切迫性尿失禁(urgency incontinence)
症状・病態:突然あるいは頻回に起こる強い尿意を抑制できずに失禁する状態。
原因疾患:感覚性切迫性尿失禁は炎症などの刺激が原因で生じる。運動性切迫性尿失禁は核上性神経因性膀胱で,脳血管障害,パーキンソン病の他,中枢神経疾患でしばしば認められる。
治療:運動性切迫性尿失禁の治療には膀胱平滑筋に対する直接の弛緩作用と抗コリン作用を有する塩酸オキシブチニンを投与。抗コリン薬,膀胱平滑筋に直接作用する塩酸フラボキサート,カルシウム拮抗薬なども試みる。
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