増刊号特集 泌尿器科治療薬マニュアル—私の処方箋
疾患別薬剤投与プロトコール
腫瘍
進行期膀胱癌
鳶巣 賢一
1
1国立がんセンター中央病院泌尿器科
pp.84-85
発行日 1993年3月30日
Published Date 1993/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900849
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進行膀胱癌の定義について
膀胱癌症例において,薬物療法が必須と考えられるのは,診断時に隣接臓器浸潤(T4),リンパ節転移(特にN2,3)や遠隔転移(M1)が認められる場合である。これらの症例では,根治手術よりは化学療法が優先されると考えられる。また,T3bやN1の場合も,根治的膀胱全摘除術のみの術後の遠隔転移再発の頻度が高いことから考えて,術前,あるいは術後の薬物療法の追加が有効と考えられる。ここでは進行膀胱癌として,これらの全てを,つまりT3,T4あるいはN1-3,M1の症例を対象に考えることにする。
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