交見室
膀胱全摘除術不能の進行膀胱癌に対する術中照射術について
田利 清信
1
1埼玉県立がんセンター泌尿器科
pp.884
発行日 1985年10月20日
Published Date 1985/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204158
- 有料閲覧
- 文献概要
本誌39巻5号に掲載された拙稿「進行膀胱癌に対する術中照射術」に対して松本恵一先生より御意見(39巻9号交見室)をいただき有難うございました。小生の真意と松本先生の御意見と多少の行き違いがありますので,以下に述べさせていただきます。
癌の治療は,外科的療法を優先させるべきであるとの松本先生の意見に小生も賛同いたします。そのため,小生は,ほとんどの癌患者に癌の告知をして治療法を説明し,患者の同意を得て治療法を決定していますが,進行膀胱癌(T3,4)で膀胱全摘が最良の治療と説明しても尿路変更を拒否する人(論文中3名)もあり,全摘の次善の治療として術中照射があつてもよいと考えています。
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.