画像診断
非機能性副腎皮質癌の1例
長野 正史
1
,
山口 孝則
1
,
西 昇平
1
,
北田 真一郎
1
,
長田 幸夫
1
1宮崎医科大学泌尿器科学教室
キーワード:
画像診断
,
副腎腫瘍
,
非機能性腫瘍
Keyword:
画像診断
,
副腎腫瘍
,
非機能性腫瘍
pp.617-620
発行日 1992年7月20日
Published Date 1992/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900640
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患者 76歳,男性.
主訴 全身倦怠感.
既往歴 5年前前立腺肥大症にてTUR-P.
家族歴 特記すべきことなし.
現病歴 1991年3月頃より,全身倦怠感,発熱が出現し,近医にて肺炎を疑われ入院.超音波検査にて偶然に左上腹部に径9cm大の腫瘤を認め,精査目的にて当科入院した.
入院時所見 肥満,高血圧は認めず,理学的所見に異常なし.内分泌学的には甲状腺,副腎皮質系ホルモンに異常なく,ACTH,コルチゾールの日内変動は正常で,尿中17KS,170HCSも正常.さらにデキサメサゾン1g抑制試験にて反応を示した.末梢レベルでのカテコラミンも正常であったが,静脈サンプリングでは左腎静脈にてカテコラミン,コルチゾール,アルドステロンの異常高値を示した.
以上の諸検査にて,左副腎腫瘍と診断し,経腰的左副腎摘出術を施行した.
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