特集 腹部の最新画像情報2016
症例
副腎腺腫から副腎癌へ移行したと考えられる1例
太地 良佑
1
,
丸上 永晃
,
高濱 潤子
,
吉川 公彦
,
井上 正義
,
中川 裕之
,
中井 靖
,
三馬 省二
,
島田 啓司
1奈良県立医科大学 放射線科・IVRセンター
キーワード:
MRI
,
鑑別診断
,
副腎遺残腫瘍
,
副腎腫瘍
,
副腎摘出術
,
免疫組織化学
,
副腎皮質癌
,
Steroidogenic Factor 1
,
腹部CT
Keyword:
Adrenal Rest Tumor
,
Adrenalectomy
,
Adrenal Gland Neoplasms
,
Diagnosis, Differential
,
Immunohistochemistry
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Adrenocortical Carcinoma
,
Steroidogenic Factor 1
pp.789-793
発行日 2016年6月10日
Published Date 2016/6/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016319474
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50歳代男。超音波検査で偶然肝内の類円形腫瘤が発見された。初回CTでは肝S6領域に脂肪を含む径11mmの肝腫瘤様病変を認め、adrenal rest tumorの疑いで経過観察していたが、3年後のCTで腫瘤は径36mmに増大し、脂肪成分は経時的に縮小していた。血管造影にて右下副腎動脈と被膜動脈より供血される腫瘤を認め、副腎由来の腫瘍と診断して右副腎摘除術を行った。病理組織所見では腫瘍と正常肝組織の間に被膜様構造を認め、Weiss criteria 7項目、modified Weiss criteria 4点を満たし、SF-1陽性より、最終的に副腎より発生し肝へ浸潤を示した副腎皮質癌と診断した。
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