Japanese
English
特集 インポテンス—最近の治療法
6.陰茎プロステーシス移植手術
Implantation of Penile Prosthesis
丸茂 健
1
Ken Marumo
1
1東京電力病院泌尿器科
1Department of Urology, Tokyo Electric Power Hospital
キーワード:
陰茎プロステーシス
,
手術手技
,
合併症
Keyword:
陰茎プロステーシス
,
手術手技
,
合併症
pp.655-659
発行日 1993年8月20日
Published Date 1993/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901007
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
器質的インポテンス患者の性交を可能ならしめる方法として,一般に有効と考えられているものを侵襲の少ない順にあげると,①陰茎に陰圧を与え,陰茎海綿体を拡張させる陰圧式勃起補助用具の使用,②パパベリン,プロスタグランディンE1など血管作動性薬剤の陰茎海綿体自己注射,③陰茎プロステーシス挿入がある。陰圧式勃起補助用具は,しかしながら,ある程度の器用さを必要とするために患者によっては十分な勃起が得られないこと,あるいは勃起を維持するための陰茎絞扼リング使用に伴う不快感または疼痛などのために性交できない患者がいることなどの欠点があり,また陰茎海綿体自己注射法はわが国の法律によって使用が制限されている。
インポテンスの治療として両側の陰茎海綿体内に一対の陰茎プロステーシスを挿入して性交を可能とする方法は1966年にBeheri1)によって初めて報告され,現在行われているプロステーシス挿入手術の原型とされる。近年,本邦においても,器質的インポテンスの治療として陰茎プロステーシスの挿入がさかんに行われるようになり,共同研究によって各種類のプロステーシスの高い有用性と安全性が確認されている2〜6)。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.