小さな工夫
ワンステップ腎嚢胞穿刺針
渡辺 俊幸
1
,
戎野 庄一
1
1和歌山県立医科大学泌尿器科学教室
pp.644
発行日 1990年7月20日
Published Date 1990/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900135
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近年,腎嚢胞に対するエコーガイド下経皮的腎嚢胞穿刺術が広く行われるようになり,再発予防として無水エタノール注入療法が普及している.再発予防のためには,嚢胞液を全量回収した後にエタノール注入を行うことが肝要である.一般的に行われている方法は,18G穿刺針を用いて穿刺し,ガイドワイヤーを挿入した後,これに沿ってピッグテイルカテーテルを嚢胞内に留置する方法である.この方法では,操作の途中で嚢胞壁が損傷され嚢胞が虚脱することからうまく嚢胞内にピッグテイルカテーテルを留置できないことが時々認められる.今回われわれは,1ステップドレナージカテーテルセットS型を考案し,腎嚢胞穿刺用として極めて有用であると思われたので報告する.
器具は,7Frポリエチレン製ピッグテイルカテーテル,先端が円筒型の内筒および穿刺針より構成されており(図1),それらを組み合わせると図2のごとくなる(全長37cm).
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