画像診断
ホルモン非活性副腎腫瘍と誤られた副脾の1例
藤尾 幸司
1
,
森岡 元
1
,
白井 将文
1
1東邦大学医学部泌尿器科学教室
pp.265-267
発行日 1990年3月20日
Published Date 1990/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900051
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症例 56歳,男性。
初診 1989年8月15日。
家族歴 特記すべきことなし。
既往歴 35歳時より糖尿病。1985年5月より慢性膵炎。1986年6月慢性膵炎・脾膿瘍にて膵尾部切除・脾臓摘出術。
現病歴 1989年糖尿病の加療目的にて某病院に入院,腹部エコー・CTにて左副腎部の腫瘤を指摘され当院第一内科に転入し,手術目的にて泌尿器科に転科となった。自覚症状は特に認められなかった。
検査所見血糖値130mg/dlであったが,その他の血液一般,血液生化学検査に異常を認めなかった。血清ホルモン値はアドレナリン0.01ng/ml以下,ノルアドレナリン0.31ng/ml,ドーパミン0.20ng/ml以下,尿中VMA定量1.5mg/dayと正常でありコルチゾール13.4μg/dl,ACTH38pg/ml,17—KS9.0mg/ml,17—OHCS8.3mg/ml,アルドステロン147pg/ml,rapidACTHtest,dexamethazonesuppres-siontestも正常であった。
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