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副脾の臨牀的考察
角井 菊雄
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1元臺北大學醫學部澤田外科
pp.102-109
発行日 1948年3月20日
Published Date 1948/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200301
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I 緒言
脾臟は人類に於ては,普通各個體に唯一つの器官であるとせられるが,稀ならず副脾なるものゝ存在が認められてゐる。然しその多くは病理解剖學的の觀察であつて臨牀的立場より之に何等かの意義を見出さうとした記載は非常に尠い。澤田教授1),2),3)は數年来慢性マラリア脾腫に對して剔脾を施行されてゐるが,その際に認められる副脾の所見に就ては,その發生頻度や臨牀的意義に關して考へさせられる處が多い。茲に副脾の綜説を兼ねて其等の事項の記述を試み,大方の御高教を仰ぐ次第である。
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