特集 トラブルゼロを目指した泌尿器縫合術―今さら聞けない! 開放手術のテクニック
企画にあたって
トラブルゼロを目指した泌尿器縫合術―今さら聞けない! 開放手術のテクニック
近藤 幸尋
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1日本医科大学大学院医学研究科男性生殖器・泌尿器科
pp.427
発行日 2022年6月20日
Published Date 2022/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207589
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近年の泌尿器科手術は,低侵襲手術が広く行われており,2022年4月からはロボット支援手術も副腎の手術,腎摘除術や腎盂尿管全摘除術まで適応が拡大されています.低侵襲手術における指南書は,単行本として多く出版されています.しかし開放手術は決してなくなるわけでなく,より条件の厳しい症例において行われているのが実情です.この厳しい条件下での各手術の方法は異なっても,剝離,結紮,縫合,再建などの操作を的確に行わなければなりません.そのなかでも縫合に関しては,手術者の技量の差が結果において目に見えて現れる手技となります.また泌尿器科手術においては,縫合する臓器のバラエティが豊富なことも特徴です.
そこで本企画では,あえて開放手術をテーマに「トラブルゼロを目指した泌尿器縫合術」を諸先生に執筆いただきました.まず総論では,フレイルなど問題となっているなか,栄養管理に関しても解説いただきました.そして形成外科領域より縫合跡を目立たせない縫合の工夫を,そして感染創や小児に至る特殊ケースでの縫合を解説していただきました.各論では各泌尿器科が扱う臓器に加えて血管縫合として,内シャントや腎移植での縫合も含めて解説していただいています.各臓器および各組織により適切な縫合糸を選択していただき,先生方のこれからの手術縫合の指南書となることを願っております.
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