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編集後記
小島 祥敬
pp.1098
発行日 2018年12月20日
Published Date 2018/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206454
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10月18日に発表された2018年度医師臨床研修マッチングの最終結果によると,定員充足率100%だったのは11大学で,そのほとんどは都会の大学です(ちなみに本学は,充足率80大学中75位の41.86%,マッチ数18人でした).充足率が30%未満の大学およびマッチ数が10人未満の大学は4大学あり,そのうち3大学が東北地区の大学で,依然として地域格差が著しいのが現状です.10月22日から,専門医プログラムの募集が開始されましたが,同様に都会に集まる状況が変わる気配はありません.シーリングという制度がありますが,若者にとっては,“泌尿器科ありき”ではなく,“都会に住むことありき”でしょうから,どこまで効力を発揮するかどうかは疑問です.これは,専門医機構が制御できる問題でもないような気がします.
さて先日の土曜日に,地元の高校1年生を対象に模擬講義を行いました.90分講義を2コマ,ロボット手術の話をしました.そして講義の後半に,震災以降の福島の医療の現状を訴えて,「これからの福島の医療は支えるのは君たちだ」と熱く語りました.1週間後に高校生の感想が送られてきましたが,講義を通して,ロボット手術ではなく,たったこの1フレーズが高校生の胸に最も響いたようです.震災からもうすぐ8年,福島の明るい未来を予感しました.
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