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成田空港のお手洗いで手を洗っていると,偶然慶應義塾大学の大家基嗣先生が隣にいらっしゃいました.ご挨拶申し上げますと,「ちょうどいいところで会った」とおっしゃいまして,本印象記を書くよう仰せつかりました次第です.
サンディエゴ(カリフォルニア州)へ訪れるのは2度目で,前回は2008年の米国癌学会(AACR)でした.このときも確か今回と同じような時期の開催だったかと思いますが,連日快晴で30度前後まで気温が上がり,この時期のアメリカ西海岸の南のほうは日本の真夏とほぼ同じ気候だという認識でおりました.そのサンディエゴで2016年5月6〜10日に開催された第111回米国泌尿器科学会議(AUA Annual Meeting 2016)に,金沢大学からは痛風発作で右足に激痛があり歩くこともままならない小中弘之講師,10年以上前の大量のトラベラーズチェック(TC)が使えるか心配している角野佳史助教,私の3人で参加しました.医師免許を取得して苦節16年,参加経験のある先生方が口々に「スケールが違う」「視野が広くなる」「あれはいいものだ」などと絶賛する夢のAUAへの初参加が叶い,鼻息荒く旅立ちました.さて,3人同じく入国審査を経て,これからの予定を相談…と思ったのですが,到着ロビーに小中講師の姿が見当たりません.遠くまで見渡しても見つけることができず,仕方なく残された2人でホテルに向かい,ひとまずチェックインすることとしました.まずはTCを換金しに両替所に行きましたが断られ,シティバンクにも行きましたが撃沈しました.古いTCはもう使えないのかもしれないという失意のなか,時差ボケ対策ということで,眠気覚ましに大リーグの試合(パドレス対メッツ)を観戦しました.
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