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特集 知っておきたい腎移植の最新情報—基礎から臨床まで
Ⅴ.免疫抑制法とTDM
抗体陽性腎移植における免疫抑制法
Immunosuppressive protocol for the recipients with donor specific antibodies
齋藤 満
1,2
,
佐藤 滋
3
,
山本 竜平
2
,
鶴田 大
2
,
井上 高光
2
,
成田 伸太郎
2
,
土谷 順彦
2
,
羽渕 友則
1,2
Mitsuru Saito
1,2
,
Shigeru Satoh
3
,
Ryohei Yamamoto
2
,
Hiroshi Tsuruta
2
,
Takamitsu Inoue
2
,
Shintaro Narita
2
,
Norihiko Tsuchiya
2
,
Tomonori Habuchi
1,2
1秋田大学医学部附属病院血液浄化療法部
2秋田大学大学院医学系研究科腎泌尿器科学講座
3秋田大学医学部附属病院腎疾患先端医療センター
キーワード:
抗ドナー抗体
,
抗体関連型拒絶反応
,
脱感作療法
Keyword:
抗ドナー抗体
,
抗体関連型拒絶反応
,
脱感作療法
pp.1138-1143
発行日 2015年12月20日
Published Date 2015/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205509
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要旨 抗体陽性腎移植は抗体関連型拒絶反応(antibody-mediated rejection:ABMR)のリスクが高い腎移植である。ABMRの発症は移植腎の生着期間に悪影響を及ぼすため,予防のための脱感作が必須であり,抗体除去療法,抗体産生抑制,抗体産生細胞の除去を軸とした免疫抑制プロトコールが用いられる。リツキシマブの登場や免疫グロブリン投与などによってB細胞系をコントロールしやすくなり,以前は禁忌とされた免疫学的にリスクの高い抗体陽性腎移植も克服されつつあるものの,「どこまでの免疫学的リスクが許容されるか」の命題についてはいまだ明らかとなっておらず,大規模な無作為化比較試験の結果が待たれるところである。
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