特集 そうだったのか腎移植―泌尿器科ジェネラリストを目指そう!
〈実践編〉
各腎移植における免疫抑制療法の違いについて―標準プロトコールから脱感作療法まで
田﨑 正行
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1新潟大学医歯学総合病院泌尿器科 腎泌尿器病態学分野
キーワード:
免疫抑制療法
,
脱感作療法
,
腎移植
Keyword:
免疫抑制療法
,
脱感作療法
,
腎移植
pp.852-859
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413208234
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▶ポイント
・腎移植における免疫抑制療法のプロトコールはさまざま検討されているが,カルシニューリン阻害薬,ミコフェノール酸モフェチル,ステロイドによる維持免疫抑制療法を凌駕するレジメンは今のところ存在しない.重要なことは,患者の状態により最適な薬剤を選択することである.
・ABO不適合腎移植における脱感作療法で重要なことは,移植前に抗血液型抗体を十分に除去し,かつ腎移植後の抗血液型抗体産生をあらかじめ抑制しておくことである.
・ドナー特異的抗体陽性腎移植において,リツキシマブ,免疫グロブリン大量静注療法(IVIG),抗体除去療法が使用可能である.そのプロトコールは,いまだ確立しておらず今後のデータの蓄積が重要である.
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