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特集 前立腺癌の内分泌療法—気になる最新の動向
乳癌における内分泌療法のゆくえ—乳癌における最新の動向
Perspective of endocrine therapy in breast cancer
林 慎一
1
,
木村 万里子
1,2
Shinichi Hayashi
1
,
Mariko Kimura
1,2
1東北大学大学院医学系研究科分子機能解析学分野
2横浜市立大学大学院医学研究科消化器・腫瘍外科学
キーワード:
エストロゲン受容体
,
アロマターゼ阻害剤耐性
,
mTOR阻害剤
Keyword:
エストロゲン受容体
,
アロマターゼ阻害剤耐性
,
mTOR阻害剤
pp.394-399
発行日 2015年4月20日
Published Date 2015/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205328
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要旨 乳癌は前立腺癌と並んで代表的なホルモン依存性癌であり,内分泌療法が広範に施行される。基本的にエストロゲン受容体(ER)陽性乳癌が対象であり,閉経前乳癌では卵巣機能の抑制によるエストロゲン供給の遮断,閉経後乳癌では,アロマターゼ阻害剤によって局所でのエストロゲン合成を阻害する治療が中心に行われる。その奏効性は高いが,一方で進行再発乳癌での耐性獲得も問題となっている。近年,その克服のために新規抗エストロゲン剤や分子標的薬が導入され,また新たな分子標的薬の開発,臨床試験も相次いでいる。このようにER陽性乳癌の治療の選択肢は,ますます多様で複雑になっている。これらの新規治療薬の適応や従来の内分泌療法薬との併用などに関しての基礎と臨床両面からの研究が重要であり,新たな治療戦略の構築が喫緊の課題となっている。
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