Japanese
English
手術手技
前立腺全摘除術
Radical Prostatectomy
北島 清彰
1
,
仲野 智
1
,
岡田 清己
1
Kiyoaki Kitajima
1
,
Akira Nakano
1
,
Kiyoki Okada
1
1日本大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology,Nihon University, School of Medicine
pp.305-311
発行日 1988年4月20日
Published Date 1988/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204713
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本邦における前立腺癌の治療は抗男性ホルモン療法が主力となっている。この理由として,1)受診時にすでに転移が認められる,2)ホルモン療法で寛解が得られる,3)手術が難しく術後の合併症が多い,ことが考えられる。これに対し1)特異的腫瘍マーカー(prostatic acid phosphatase,r-seminoprotein, prostatic specific antigen)の発見,2)経直腸式超音波断層法,computed tomographyなどの画像診断の進歩,3)前立腺癌に対する認識の高まりと老人検診システムの充実,など前立腺癌の診断の進歩は著しく,根治手術可能な患者が多く発見されはじめた。著者らの施設ではstage AからB,摘出可能なstage Cの前立腺癌に対して積極的に根治手術を行っている。癌手術の原則は根治性にあり,従来は癌組織の残存がないようにでき得る限り遠位側から一塊として病巣を摘出する方法がとられてきた。最近になり癌手術の際の機能保存が問題となってきている。ここではわれわれが主として行っている順行性恥骨後式前立腺全摘出術1)と勃起に関係のある海綿体神経を保存する術式2,3)(神経保存前立腺全摘出術)について説明する。
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