文献抄録
腎盂ならびに近位尿管移行上皮癌の予後
pp.238
発行日 1988年3月20日
Published Date 1988/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204698
- 有料閲覧
- 文献概要
最近上部尿路の移行上皮癌に対して,腫瘍切除などの姑息的治療法による成績に関して多数の報告がある。姑息的治療法が推奨されるのは,単腎者でも腎機能が保存されること,あるいは両側癌でも比較的良い結果が得られることによる。著者らは,上部尿路移行上皮癌に対して根治的手術療法を行った自己の経験例の成績を検討して,姑息的治療で良好な予後が得られる症例は如何なる症例であるかについて報告している。
1969年から72年の4年間に31例(男性22,女性9)の腎盂ならびに上部尿管の移行上皮癌に対して,腎・尿管・膀胱壁摘出の根治的手術を施行して全例において5年間の経過を観察した。年齢は18歳から79歳,右側20例,左側11例であった。腫瘍のgradeはBroder法,stageはJewett法に従って分類した。
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.