学会印象記
第4回世界Endourology,ESWL学会に招かれて
阿曽 佳郎
1
Yoshio Aso
1
1浜松医科大学泌尿器科学教室
pp.174-175
発行日 1987年2月20日
Published Date 1987/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204440
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この学会名は大多数の日本の泌尿器科医にとつて耳新しいものであろう。筆者も今回の会長を務めるPerez-Castro先生の招きを受けるまでは何となく耳にした程度であつた。私事にわたつて恐縮であるが,会長とは彼が硬性尿管鏡による成果を1981年の第2回国際泌尿器科内視鏡学会で発表して以来親しくなつた。当時,腎,尿管に硬性鏡を使用するのは適当でないと考えていた私は,学会中にそのことを指摘した。彼は,私の指摘を適当にうけとめて,まあこれからの発展をみれば答えが出るだろうと返答をした。私は,翌年サンフランシスコで行われた国際泌尿器科学会の彼の発表にも反対の意を表した。しかし,その後の硬性鏡の目ざましい発展はご承知の通りである。私自身も今では適応と考えられる症例には次々と硬性鏡を使用している。今のところ私の負けとなつた状態であるが,ともあれこの間にさまざまな泌尿器科の学会で彼と顔を合せる機会が多く,よき競争相手一仲間となつた。その彼から本年4月の初めになつて,9月にマドリッドで開催するこの会にぜひ出席するよう手紙が届いた。すでに本年はニューヨークでの米国泌尿器科学会総会,マインツでの第1回日独泌尿器科学会,イエテボリでの園際腎盂腎炎シンポジウムへの出席を予定していたのでこれ以上の外国出張は無理と考え何回か丁重に断つた。
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