Japanese
English
綜説
尿路系ストーマケアの実際
Care of Ostomy Patients
阪本 恵子
1
Keiko Sakamoto
1
1産業医科大学医療技術短期大学看護学科
1University of Occupational and Environmental Health, Japan School of Nursing and Medical Technology
pp.607-616
発行日 1986年8月20日
Published Date 1986/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204316
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
リハビリテーションとしてのストーマケア
ストーマを造設する必要性を告げられた時点から,患者は否応もなくストーマと対峙し,自分の身体の一部として受け入れ,ストーマとともに今後の人生を送ることを余儀なくされるわけである。しかし,通常の生活をとりもどし心の安定を得るまでには,長い長い過程が必要である。その過程でストーマ患者はさまざまな厳しい課題に直面し,それらのひとつひとつを克服していくための間断ない努力が求められることになる。家族もまた,患者とともに同様の過程を歩むことになる。
これらの課題に取り組み克服していく主体はあくまでも患者自身であるが,患者をとりまく周囲の人々,たとえば家族,医師,看護婦,ソーシャルワーカー(MSW),医療器材メーカー,行政担当者など,関連する人々の理解と協力は重要である。とくに家族は,患者のもつとも身近に存在する人間として,その役割は大きい。また医師や看護婦は,ストーマケアの専門的な知識や技術を提供する立場から,ストーマ患者がストーマとともに新たな生活への適応をその人なりに果たしていけるよう,側面から援助する役割をになつている。
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.