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特集 泌尿器科ベッドサイドマニュアル
Ⅱ ベッドサイド処置の実際
016 ストーマケア
Stoma care
岡本 圭生
1
Keisei Okamoto
1
1滋賀医科大学泌尿器科学教室
pp.94-98
発行日 2012年4月5日
Published Date 2012/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102674
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[1]はじめに
ストーマケアは術前から始まり,造設するすべての患者が対象となる。患者は,排泄経路の変化に伴うボディーイメージへの不安・喪失感,さらに疾患や予後,手術に対するさまざまな不安を抱くことになる。また,排泄は人の尊厳にかかわることであり,排泄経路が変化することは,患者の生活に大きな影響を与える。患者がストーマの造設後も,さまざまな変化を受け入れ,その人らしい生活を過ごすことができるためには,その患者にとって,管理のしやすいストーマであることが望ましい。さらに適切なストーマ管理とケアは皮膚炎の予防のみならず,ストーマ狭窄,出血などを防ぐことが知られており,この点からもストーマケアは重要である。
また,ストーマ合併症の予防,創感染の予防およびセルフケアの習得を目的として,医師,病棟看護師,皮膚・排泄ケア認定看護師,さらにソーシャルワーカーがそれぞれ役割分担を行いながら,生活面・身体面・心理面へのケアを実施することが必要である。ストーマケアの多くの部分は看護サイドで施行されるが,医師サイドもその流れとポイントを理解しておくことは肝要である。
泌尿器科で適応となる対象は回腸導管,尿管皮膚瘻がほとんどであるが,尿管皮膚瘻の場合,最終的に尿管カテーテルフリーとならないことも多く,指導が異なってくる。
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