交見室
前立腺癌stage Cにおけるエストロジェン先行・放射線治療について/一期的全尿道形成術後の尿道皮膚瘻の治療について
河合 恒雄
1
,
寺島 和光
2
1癌研究会付属病院泌尿器科
2神奈川県立こども医療センター泌尿器科
pp.598
発行日 1986年7月20日
Published Date 1986/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204315
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臨泌40巻3号のわれわれの「前立腺癌stage Cにおけるエストロジェン先行・放射線治療の試み」に対し島崎淳教授から貴重なご意見を頂きました。ご指摘頂いた事項を十分考慮し前立腺癌放射線治療をすすめ,さらに研究成果を発表させて頂きたいと思います。どうも有難うございました。その際頂いたご質問にお答えし,今後の計画を書いてみたいと存じます。論文作成上至らなかつた点をお詫び致します。
まず照射野ですが,照射対象部位は前立腺原発巣です。本論文の主テーマがstage B, Cの根治性を高めるための原発巣放射線治療効果に関するものでありましたのでリンパ節転移については触れませんでしたが,それはわれわれも十分考慮致しております。第50回日本泌尿器科学会東部総会において前立腺癌のリンパ節転移診断法と郭清結果と対比検討した成績を発表しましたが,われわれの症例ではstage Cのリンパ節転移率は41.7%という結果を得ております。stage Cに対するリンパ節処理は放射線か郭清をしており,最近は主として郭清を行つております。
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