Japanese
English
手術手技
一期的尿道下裂形成術
One-stage Repair of Hypospadias
野々村 克也
1
,
小柳 知彦
1
Katsuya Nonomura
1
,
Tomohiko Koyanagi
1
1北海道大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology,Hokkaido University School of Medicine
pp.619-624
発行日 1988年7月20日
Published Date 1988/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204790
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
尿道下裂は索変形,下裂の程度により,遠位型と近位型に大別され,その選択される形成術式も異なる1)。遠位型下裂では,dartos層に沿った陰茎皮膚の剥離のみで索変形が矯正される例があり,その際には通常,外尿道口に連続する陰茎腹側の尿道板(urethral plate)を生かして新尿道が形成される。一方,索変形が強く,外尿道口が陰茎陰嚢部より近位に開口している場合は,それより遠位の形成不全の尿道板の切断を含めた従来の索切除術が必要であり,主として背面包皮を用いた新尿道の形成が中心の術式となる。ここでは一期的形成術が最も困難と思われる近位下裂で,陰嚢の変形を伴った例に対するOUPF-IV法2)(One-stage Urethroplasty with Parameatal Forskin-flap-IV)の術式を述べるとともに3),最近われわれがその皮膚縫合の際に頻用している IPSAC (Ipsilateral PenoscrotalApproximation for Closure)の方法4)も紹介させていただき,一期的尿道下裂形成術の解説としたい。
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.