文献抄録
前立腺癌症例に対する根治的体外照射による内分泌的影響
pp.444
発行日 1986年6月20日
Published Date 1986/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204282
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著者らは,1975年から1977年の間に119例の前立腺癌患者に根治的体外照射療法を施行したが,そのうち59例については照射の前後について血清中のホルモンの動態について計測して報告している。
前立腺癌のstageはJewett法で示すと,A21名,B 21名,C 35名,D1 2名で,全例とも以前にホルモン治療や外科的治療はまつたくうけていない症例である。放射線照射法は20〜35Kのlinear acceleratorを用いて,stage Bでは15×15cm,stage Cでは15×18cmの広さで2門の骨盤内照射を行つて,全線量4,500cGyを25分割照射した。また前立腺とその周囲組織へ,2,000〜2,500cGyの追加を27度の回転照射で行つた。この照射法による陰嚢内の照射線量は5〜8%が照射されているので,睾丸の被爆線量は,7〜8週間で450〜600cGyであると考えられる。血清中の測定ホルモンはfollicle stimulating hormone(FSH),luteinizing hormone(LH),testosterone(TS)とdihydrotesto-sterone(DTS)の4種で,照射前と照射終了後と3,6,9,12,18,24ヵ月目にそれぞれ測定した。ホルモン測定はすべてradioimmunoassay法によつた。
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