文献抄録
Stage I〜IIの非精上皮腫性腫瘍の外科的治療
pp.838
発行日 1985年10月20日
Published Date 1985/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204146
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著者らは,98例のstage I〜IIの非精上皮腫性睾丸腫瘍に対して,除睾術,広範性後腹膜リンパ節清掃を行い,術後の化学療法の有無による結果について述べ,リンパ節清掃について考察している。98例の内訳は,stage I 57例,stage II(A,B,C)41例である。stageの判定は各部位のX線検査,CT,腫瘍マーカー,後腹膜リンパ節の組織学的所見を参考に判定した。リンパ節の清掃は,胸腹切開または正中切開法で,肺門部から下方下腸間膜動脈までの血管周囲組織とリンパ節,また罹患側の副腎と腎周囲脂肪組織を切除して,リンパ節は総腸骨動脈の分枝部まで清掃した。
治療の成績についてみると,stageIの57例中9例(16%)に後腹膜以外の部位に再発したが,化学療法で2年以上健在である。stage II 41例(stage II A 17例,II B 21例,II C3例)については,stage II Aで術後まつたく無治療の13例中5例に再発をみた。
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