小さな工夫
尿道狭窄症例に対する内視鏡下糸状ブジー挿入のための一工夫
能登 宏光
1
,
宮形 滋
1
,
原田 忠
1
1秋田大学医学部泌尿器科学教室
pp.584
発行日 1985年7月20日
Published Date 1985/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204083
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尿道狭窄症例に対する保存的療法としては,尿道ブジーによる拡張療法が一般的であり,15〜16Fr.の金属ブジーが挿入できないような症例には,糸状ブジーによる誘導ブジーが行われる。通常,数本の糸状ブジーを尿道に挿入して,1本ずつ忍耐強く挿入を試みる方法が採られるが,Blandy1)は非直視下で行うよりも,尿道鏡を用いて糸状ブジーを通す方法がより安全だと述べている。
私たちも尿道鏡で狭窄部の観察を行いながら,糸状ブジーを狭窄口に通す方法でブジーを行つているが,時に糸状ブジーの通過さえ困難な症例に遭遇する(第1図)。そうした場合,私たちはスタイレットを挿入した尿管カテーテル(3〜6Fr.)を用いてブジーを行つてから,糸状ブジーを内視鏡のカテーテル用経路を利用して狭窄口に挿入するようにしている(第2図)。
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