小さな工夫
内尿道切開鏡と軟性鉗子による経皮的腎尿管切石術
西村 泰司
1
,
坪井 成美
1
,
秋元 成太
1
1日本医科大学泌尿器科学教室
pp.248
発行日 1985年3月20日
Published Date 1985/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204006
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経皮的腎尿管切石術が日本でも肯定され,より多くの施設で行われつつあるが,新しい器具の購入が予算の点から,必ずしも容易でない場合も多いと思われる。ACMI社製の内尿道切開鏡が硬性腎盂鏡として使用可能なことは以前に本誌(38巻3号)で報告したが,切開刀の部分をとりはずし,付図のように5 Fr.の軟性鉗子を挿入すると,結石の端をうまく把持すれば5〜7mm程度の結石除去は極めて容易である。切開刀を入れる溝の径が5Fr.より大きく多少の灌流液の漏れはあるが,操作に不便は感じない。また結石は必ずしも切開鏡の外筒の中を通す必要はなく,腎瘻造設後4〜7日経過し,また腎瘻が十分拡張してあれば,22Fr.の外筒ごと結石をひつぱり出してきてもよく,その場合はより大きな結石の除去が可能である。当然のことながら,電気水圧衝撃波用の5Fr.端子も同様に挿入可能である。ACMI社製の内尿道切開鏡は既に広く普及しており,この工夫は予算節約の点で有用と思われる。
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