小さな工夫
経皮的腎尿管切石術時の灌流液採集法
西村 泰司
1
,
坪井 成美
1
,
秋元 成太
1
1日本医科大学泌尿器科学教室
pp.320
発行日 1985年4月20日
Published Date 1985/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204021
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内視鏡を用いて透視台または処置台上で経皮的腎尿管切石術を行う際,腎瘻から流出する灌流液のために周囲が水浸しになりがちであるが,われわれは下記の工夫を行つている。
粘着性ドレイプを腎瘻の下に貼り,下方の一端をビニール袋に接続する。次にビニール袋を図のように三角に折りテープで固定し,三角形の先端の底の部分を鋏で切り,灌流液がビニール袋を通つて下に置いてある容器(長方形の容器の方が足元の邪魔にならない)に留るようにする。灌流液は腎瘻の周りのみならず,内視鏡を伝わつて垂れるのでビニール袋の上方の開口部は術者側に大きく口をあけた格好にしたほうがよい。ドレイプを貼る際に皮膚をガーゼで十分に拭いておくこと,また体の弯曲にそつて貼るよう留意すればドレイプも剥がれにくく周囲への水漏れはほとんどない。いかなる施設でも施行できる安価(約600円)で簡便な工夫と思われる。
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