Urological Letter・378
回腸導管からの採尿法
pp.700
発行日 1984年8月20日
Published Date 1984/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203866
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よく機能している小腸導管には通常残尿はほんどない。したがつて,導管から尿を採取して細菌尿をチェックしようとすることは時間的にも浪費であり,事実困難なことである。しかし,筆者は数年前に回腸導管のストーマをしばらく閉鎖しておき,Shiley No.4の気管カニューレの外管とオブトラトールを用いて行う採尿方法を発表した3)。
技術は単純だし,用いる器具は手に入りやすいものであり,病院にはよく在庫品があるものである。No.4の気管チューブにオブトラトールを付けたままストーマ中にできるだけ深く入れ,そのあと,3mlの液を低圧で入れてカテーテルバルーンを膨らます。これはダブルルーメンカテーテリゼーションの外側のルーメンとしての役目をするわけである。更にその中にNo.5の小児用栄養チューブを入れることで正常な残尿を採取することができる。もしも少なければオブトラトールによる再閉鎖で徐々に増やすことができて,導管を傷つけることも最小限に抑えて十分な検査材料を得ることができる。
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